企業活動を理解する上では、経営に関する知識や能力(これを「経営リテラシー」と言います)に加えて、英語が必要であるという声を随分と耳にします。これはビジネスの国際化が進んでいることが要因です。私たちの身近なところでも、パソコンや携帯電話の中には海外で作られた部品が多数組み込まれていますし、食卓にならぶ料理には様々な国で生産された食材が含まれているでしょう。これらは、企業活動が国際化しているからこそ実現されるのです。
国際的なビジネスの場では、英語が共通言語として用いられます。英語を社内の公用語とする日本企業、例えば楽天やユニクロが話題になりましたが、これもビジネスの国際化から生じた具体的な取り組みだと言えます。しかし、ビジネスにおける国際的な共通言語は英語だけではありません。経営リテラシーの中に世界の共通言語があります。それが、「会計」です。
会計は、企業の活動内容やその成果を金額という数値で表すものです。細部は国ごとに異なるものの、基本的な項目は多くの国でほぼ共通しています。また、数字で表されるため、項目さえ理解できれば母国語が何であろうと数値自体は読むことができます。会計が世界共通のビジネス言語と呼ばれる所以です。